プロダクト

捨てられた廃瓶に魂を吹き込み新たな生命をよみがえらせる

この商品について

 泡ガラスや土紋(どもん)、白雲(しらくも)など独自のガラスを生み出している、現代の名工・稲嶺盛吉氏。その創作意欲は70歳を超えた今も衰えることなく、好奇心旺盛な子どものように、無邪気ささえ漂わせる。

 どこまでも奔放で、今にも動き出しそうに波打つ「土紋台付モ−ル皿」。溶解したガラスを回転させながら、遠心力を利用して生み出されるフォルムは、稲嶺氏の「ガラスの流れるままに表現させたい」という思いが映し出されている。

 表面は沖縄の海や空を思わせる涼やかな色合いを放つ一方で、裏面は沖縄の赤土で加飾を施し温かみを醸し出している。

 一つの皿で多様な表情を楽しませてくれる色や形は、稲嶺氏自身も「完成するまで予想できない」といい、だからこそ「どんな表情のガラスに出合えるのか、毎回ワクワクしながら工房へと足を運ぶ」という。

 そんなワクワクするような創作意欲を駆り立てているのが、ガラスの原料となる廃瓶だ。原料ガラスに比べて廃瓶を使った再生ガラスは、色が限られ、気泡もできやすく、気難しい。その弱点を逆手に取った発想から生まれたのが泡ガラスだ。不良品と言われる気泡をデザインとして捉え、ガラスの中に閉じ込めたのだ。

 以来、繊細なものからダイナミックなものまで泡の質を追求し、ガラスづくりの常識を超えた備長炭や米ぬか、黒砂糖、カレー粉、マグロの骨などを使いながら、自然が織りなす色や紋様を創り出している。琉球ガラスの爽やかさに陶器の温かみをプラスした作風は、“琉球稲嶺ガラス”と称され、夏づかいの多いガラスの器を季節問わない器へと昇華させたといってもいいだろう。

メイン写真 : 土紋台付モール皿。横径27cm、縦径24cm、高さ8cm。ゆらゆら揺れる影は、水中できらめくサンゴ礁を思わせ、美しい
写真1 : 「人生のすべてをガラスづくりに捧げてきた」という稲嶺氏にとって工房は、憩いの場であり、最高の喜びを味わえる場だという
写真2 : 泡中切玉モール皿。径20cm。モ−ル状に広がる青と緑がサンゴ礁のリーフから沖合いへと変化する沖縄の海の色を思わせる
写真3 : 自ら生み出した作品に責任と誇りを持つ稲嶺氏。最後の仕上げにはガラスの底に「吉」の印を押している
写真4 : ガラスの世界に入ってから今日まで、廃瓶の再利用にこだわり続けてきた。それが今ではリサイクル精神につながる
写真5 : 石碑には、「物言わぬ廃瓶に、命を吹き込むと語りはじめる」という稲嶺氏のガラスへの思いが刻まれている
写真6 : 2005年、工房と同じ敷地内に開館した「ほむら工藝舘」。紅珊瑚や土紋、白雲など数々の作品を一堂に見ることができる

文=中里智英子
写真=こうちまき
ディレクション=momoto編集部

ここがフラッグシップ!

琉球ガラスの枠を超えるオリジナルな発想で“琉球稲嶺ガラス”の世界を拓く

土紋台付モール皿 - 稲嶺 盛吉

稲嶺 盛吉
1940年那覇市生まれ。'88年に「宙吹きガラス工房 虹」を設立。'94年現代の名工選出。赤土を加飾した「土紋」や、まぐろの骨を使用した「白雲」など独自の作風を生み出している。聖アントニウス芸術大賞、ストックホルム平和展・平和貢献賞、モナコ日本芸術文化展・モナコ公国名誉賞など国内外で数多くの受賞に輝く。

商品についてのお問い合わせ

宙吹きガラス工房 虹
住所:読谷村座喜味2748
電話:098-958-6448
営業時間:9時〜18時
定休日:日曜日

※取扱商品の在庫につきましては上記までお問い合わせください。

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