プロダクト

世界の空で、海で、プロフェッショナルに愛されているオキナワ生まれのワッペン

この商品について

 個性的なお店が多い、沖縄市のパークアベニュー。ここに、1964年創業の刺繍ショップ「タイガーエンブ」がある。顧客が持ち込む図案を刺繍し、オリジナルワッペンなどの制作を行うスタイルは、嘉手納基地の門前町でもあるコザならではのビジネスだ。東京で行われる沖縄物産展に出店すると、全国各地からコレクターが集まり、大盛況なのだとか。

 顧客は米国空軍、海兵隊、海軍、陸軍、NASA、陸・海・空の自衛隊、海上保安庁など多岐に渡るが、圧倒的に多いのが航空隊関係。空軍だけでなく、海兵隊や海軍、陸軍にも、飛行機やヘリを飛ばす航空隊はある。一機が空を飛ぶためには、パイロットやエンジニア、通信関係など、たくさんの職種と階級がある。その識別のために、制服やグッズにオリジナルのワッペンをつける習慣があるためだという。

「基本的に、兵隊さんの職務で使うものを作るのがウチの仕事。でも最近は、野球やサッカー、空手道場、ボーイスカウトなどの団体、企業さんなど、日本の民間人のお客様も増えてきましたね」
 と語るのは、(有)タイガーエンブ代表取締役の安里哲雄さん。各部隊のワッペンは、特に禁止されない限り、一般販売も行う。パークアベニューの店舗には、観光客やコレクターもやってくる。

「全国のお客様からの強い要望を受けて、2年前からはネットショップも始めました。自分達は作るほう専門ですから、どのワッペンが稀少とか、コレクターの世界のことはまったくわからないんですよ。むしろ、お客様から情報を習うことが多いんです」
 と、安里さんは苦笑する。タイガーエンブから直接ワッペンを買った人がネットオークションでワッペンを転売し、当事者のあずかり知らぬ世界でプレミアがつくこともあるのだとか。

 顧客にはリピーターが多い。かつてワッペンを作った米軍関係者がNASAに転職し、わざわざヒューストンからオーダーしてくれたこともある。嘉手納基地に勤務していた人が米国本土に転属となった後も、本国でワッペンをオーダーせず、わざわざ沖縄出張の際に立ち寄ってオーダーする例も多い。自衛官も県外へ転勤になった後、新しい所属先のワッペンをわざわざ沖縄で作る人が多いのだとか。リピーターに評価される理由は、緻密な仕事ぶり。25年前からコンピュータを導入したものの、それを動かすのはやはり人だ。また、「ふちかけ」という、ワッペンの周囲をグルリとかがり縫いをする工程は、完全な手作業。刺繍糸は常時50〜60種類は用意しているという。

「糸はレーヨンやポリエステルなど素材によって、縫いやすさ、糸締まり、すべりやすさ、しなりなど異なるため、用途に応じて使い分けます。刺繍は、10人職人がいても、まったく同じものはできない。ウチは機械やパソコンは取り入れていますが、半分以上は人間の手にゆだねた仕事なんです。油絵みたいな感覚かもしれませんね」
 と安里さん。基地の存在の良し悪しは別として、現実問題としてそこに「ある」基地と共存してきたウチナーンチュのたくましさの中に、職人気質が漂う。

メイン写真 : 店内にズラリと並ぶワッペンは圧巻。アメコミ風、東洋モチーフなどデザインもそれぞれに個性的で、見ているだけても楽しい
写真1 : メインの価格帯は1,000円台。大きさや刺繍の込み具合によって値段を決める。ワッペンの上に、ネームを入れることもある
写真2 : 図案を実際の刺繍にするには、針の落ちる点を作っていく製図作業が必要。PCを使い、刺繍専用ソフトを使って作業を行う
写真3 : PCで作ったデータを刺繍ミシンに移し、機械で縫える部分は機械で作業を進める
写真4 : 手描きで糸目をつけていく、製図版での手作業。かつてはすべて手作業で行われていたが、今はPCが主流。もうメーカーも製図版を作っていないとか。やがて消えていく手仕事のひとつ
写真5 : ふちかけ作業。一枚いちまい丁寧に、手際よく縫い上げられていく
写真6 : 図案は手描きがほとんど。発注の際、顧客と直接話をしながら色などを決めていく。「お客様の絵を刺繍にして、喜んでもらえるような仕事をしたい」と安里さん。モノづくりの原点がそこにある
写真7 : パークアベニューにあるタイガーエンブ店内

文=いのうえちず
撮影=武安弘毅
ディレクション=momoto編集部

ここがフラッグシップ!

丁寧な手仕事は、世界的にもトップレベルだという高い評価を得ている。基地の町で鍛えられ、愛されているオキナワブランドのひとつ

刺繍パッチ - タイガーエンブ

有限会社 タイガーエンブ
1964年創業の老舗刺繍店。かつては制服などへのネーム入れ刺繍も行っていたが、現在はほぼワッペンに絞って営業している。背中に大きな刺繍をあしらった横須賀生まれのジャンパー「スカジャン」があれば、沖縄には「タイガーエンブのワッペン」あり。現在は二代目社長が後を継ぎ、物産展への出店やネットショップの開業など、新しい試みにもトライしている。

商品についてのお問い合わせ

有限会社 タイガーエンブ
住所:沖縄市中央4-10-3
電話:098-937-8234
営業時間:9時〜19時
定休日:日曜日
URL:http://tiger-emb.net/shop/

※取扱商品の在庫につきましては上記までお問い合わせください。

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