プロダクト

糸芭蕉のいのちを生かす100%芭蕉紙

この商品について

 読谷村にある「染織工房バナナネシア」の福島泰宏さんは、いつも淡々とした表情で工房にたたずんでいる。
 染織物の中でも芭蕉布はとりわけ時間を要する。その仕事は「織るよりもまず農作業から」。苧(うー)と呼ばれる繊維を糸芭蕉から取り出せるようになるまで3年以上。繊維を剥ぎ、炊き、糸を紡ぎ…といった共同作業で行うことの多い行程を、泰宏さんがすべて一人で手がけるのは、細部の判断にも手を抜きたくないからだ。
 糸芭蕉をタネから栽培することを試みているのも(一般的には株分け栽培)、倒した茎から1枚ずつ剥いでいく「苧剥ぎ」において、用途別に普通3〜4種類に分けるところを、13種類に分類するのも、然り。仕上がった時に見えるのは、見えない仕事をどれだけ丹念にしたかということだ。
 苧剥ぎ、苧引き(焚いた皮を割いて紐状にし、竹ばさみでしごく)の際に、布には使わない繊維部分が残るのだが、「手をかけたものだから無駄にしたくない」と、福島さん夫婦が手探りで試みたのが芭蕉紙を作るきっかけになった。繊維カスをも入れてみたことで、風合いのいい100%の芭蕉紙ができた。これに、律子さんが彼女らしい朗らかな紅型を施す。
 それぞれ埼玉と宮崎の出身だが、この地で一軒家を借り、さまざなまご縁を大切に紡ぎながら、3人の子どもを育ててきた。「移住は草刈り(地域の活動)から」と話す二人が、地域に根を下ろし、沖縄の日々を暮らしてきた時間が、芭蕉紙を彩っている。

メイン写真 : 糸芭蕉の畑。バナナ(実芭蕉)と外見は似通っているが、繊維が多く、強く、芭蕉布の素材として上質
写真1 : 芭蕉紙のポストカードは、読谷村共同販売センター、おきなわワールドなどで購入できる
写真2 : 隈取り用の筆は、律子さんの手づくり。竹と髪の毛を組み合わせている
写真3 : 糸にしていく工程「苧績み(うーうみ)」は、最も時間と手間のかかる工程
写真4 : 男性用の角帯と、女性の夏のふだん着物に合う半巾帯
写真5 : 芭蕉紙に紅型染めを施すのは律子さん。人を巻きこむような明るさのある人

文=黒川祐子(アイデアにんべん)
写真=田村ハーコ
ディレクション=momoto編集部

ここがフラッグシップ!

とりわけ時間を要する芭蕉布の仕事の中で、さらに細部を追求した高いクオリティ。その過程から生まれた手透き紙

芭蕉紙 - 染織工房バナナネシア

福島泰宏(ふくしま・やすひろ)
埼玉県出身。1985年大宜味村に移り住み、平良敏子芭蕉布工房などで技術を学ぶ。糸芭蕉の栽培から織りまでの全行程を手がける。

福島律子(ふくしま・りつこ)
宮崎県出身。1980年東京デザイナー学院卒。佐藤実氏、嘉陽宗久氏より紅型の技術を学ぶ。工芸技術支援センターで技術指導を受ける。オリジナルデザインを含め、芭蕉紙に施す型染の全行程を担う。

商品についてのお問い合わせ

染織工房バナナネシア
住所:〒905-0414 今帰仁村字謝名697-3
電話:098-056-3020
e-mail:banananesia@yahoo.co.jp

※取扱商品の在庫につきましては上記までお問い合わせください。

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