プロダクト

いにしえ人への思いを託した布と饒舌な墨色の出会い

この商品について

 一枚の布を仕上げるために、まず繭を煮て、糸を引くことから始める。手仕事で引いた糸は均一にはならず、織った布に奥行きが生まれるという。均一でないもの、「むら」が味わいになる、という真喜志 民子さんのお話に、均一であること、に価値を見い出している現代人の一人はどきっとする。糸と糸の間には何があるのだろう、との疑問から織物を始めたという手ごわい染織家である。

 先染めも後染めも手がけるが、ここ5年ほど墨による後染めに夢中である。ふと思い立って手元にあった布を黒く染めてみた。すると思いがけず、ところどころ染めむらのある布が生まれた。その、えもいわれぬ布の味わいが真喜志さんをとりこにした。

 一枚の布を織り上げるまでの長い時間の果てに行われる、墨に浸す一瞬。「捨て身の緊張感」で臨む忘我の一瞬だという。ひと口に墨染めといっても実に多彩で、それにリュウキュウアイやフクギなどの植物染料をかけると色は無限の階調を奏でる。染める際に媒染剤ではなく天然の豆汁を使用する点も、真喜志さんが墨染めを気に入っている理由の一つ。徹頭徹尾、手仕事にこだわった布である。

 染め上がった布を身にまとうことも大好きで、黒や茶のシンプルな服に合わせて楽しむという。着る人の表情や髪の色などで同じ布でも一人ずつ違う表情を見せてくれ、一枚の布が際立ち、身にまとう人の個性が際立つ魔法の布である。

 シャララ、シャララと真喜志さんが織り上げていく布をのぞき込むと、経糸と横糸が織りなす方眼に、確固として切り取られた永遠の空間があった。

メイン写真 : 前衛の書を思わせる後染め作品。長さ250p×幅50p
写真1 : 言語学者であられた父君の思い出とも重なる、墨の色、匂い
写真2 : 糸わくに巻き取られ、出番を待つ糸
写真3 : 杼(ひ)を走らせる真喜志さんの手元から美しい布が生まれていく
写真4 : 午後の光の中、織機の上で糸と糸が交錯して抽象画のよう
写真5 : ゴージャスな玉虫色の墨染めストールを羽織って

写真=須磨尚生
ディレクション=momoto編集部

ここがフラッグシップ!

一枚の布を仕上げ、そして、神様への捧げ物のようにその布を墨色に浸す。墨の命を湛えた布の誕生である

墨染織 - 真喜志 民子

真喜志 民子
女子美術大学短期大学部造形美術科卒。後に人間国宝となった志村ふくみ氏の「草木のいのちを見るような」作品に出会ったのを機に織物の道に入る。1980年代半ばから作品を発表するようになり、2010年10月には私淑して止まない書家、篠田桃紅氏の作品を多数収蔵する岐阜現代美術館で企画展を開催(予定)。

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