プロダクト

土の表現力に魅せられるシンプルで美しい器

この商品について

 唐草や赤絵など絵つけが主流の沖縄の焼き物は、白化粧を施した器が多い。しかし、山田義力さんの器は下地の土を釉薬で隠さず、土の表情を表面にさらけ出す。土の中に混在する石や鉄分までを、デザインの一部として取り入れている。

「土と火を使って生まれる形に、“人なり“を加えていきたい」という思いを込めて、山田さんは工房名を「土火人(つちびと)」と名付けた。沖縄県立芸術大学で陶芸を学び、大学で琉球王朝時代以前の陶器を研究する・大嶺實清氏と出会った。その恩師との出会いが山田さんの陶芸人生に大きな影響を与えたそうだ。

「大学に入る前は、沖縄の焼物のことは何も知らなかった。先生から、パナリ焼など沖縄で作られた土器の存在を教えてもらい、衝撃を受けました。焚き火程度の火力なのに、何故こんなに心を打つ器ができるのかと。それ以来、琉球文化のことを勉強したいという気持ちが強くなった」

 現在も“蹴ろくろ”を使用するなど昔ながらの道具を愛用する山田さんは、「嫌みがなく自然な形」と評価する300年以上前に作られた昔の器を手本として、生き生きとしたろくろ挽きを心がけている。学生時代から土作りに情熱を注ぎ、沖縄各地を探し回って見つけた土を混ぜて捏ねる。

 今年の春に那覇で行われた個展では、銀彩や青色の平皿が会場を華やかに彩った。色が塗られた器でも、土の表情は隠さない。

「土の表情をなくしたくない。川の中に転がる石のように、釉薬の奥に見える土の表情を美しく見せたい」と語る山田さんは、陶芸家でありデザイナーとしての能力も併せ持つ。土器という無骨で荒々しい形に、色やフォルムの柔らかさを加えることで、新しい形へと導く。その新鮮な感覚は、現代のライフスタイルに溶け込む器として、卓上で存在感を放っている。

メイン写真 : 緑釉大皿 1万3,000円 直径30cm
海面から見えるサンゴ礁をイメージした大皿。上から流した釉薬が器の中央部にたまり、色が濃くなっている
写真1 : 山田さんの特徴のひとつ、黄色の器。土の質感となじむような柔らかい色を使い、器に温もりを与えている
写真2 : さざ波が立つ銀彩の丸皿。銀と土が合わさることで、土の新たな表情を引き出した作品
写真3 : 古陶を意識していると聞くと、少し重たいイメージがつきまとってしまうが、フォルムは実に柔らかく、女性ファンも多い
写真4 : 工房に設けたギャラリースペースには、皿や酒器、カップまで山田さんの作品を一同に鑑賞できる
写真5 : 「小さい器でも身体全体で作ることで、“人なり”が出てくる」と足を使ってろくろを回転させる“蹴ろくろ”で作陶する
写真6 : 「沖縄の土を少しでも加えないと寂しい気持ちになる」と話す山田さん。今年は本土のイベントへも意欲的に出展する予定

文=草野裕樹
写真=青塚博太
ディレクション=momoto編集部

ここがフラッグシップ!

沖縄に古くから残る土器や陶器の姿を意識しつつ、現代の生活スタイルに合わせた形を制作

緑釉大皿 - 山田 義力

山田 義力
1971年うるま市生まれ。沖縄県立芸術大学で陶芸を学び、卒業後は大嶺實清氏のもとで3年間修行に励む。その後、地元のうるま市川崎に陶房「土火人」を開窯。沖縄の土器や古い陶器から影響を受け、現在も昔の職人が使用していた“蹴ろくろ”を愛用する、稀少な陶芸家。県内の販売は、「GARB  DOMINGO」、「MAXI MARCKET」、「rocq:69 a côté」など。

商品についてのお問い合わせ

陶房土火人
住所:うるま市川崎151
電話:098-972-6990
URL:http://tsuchibito.ti-da.net/

※取扱商品の在庫につきましては上記までお問い合わせください。

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